日本学術会議会員候補の任命拒否に対する声明

声 明

 この度の内閣総理大臣による第25期日本学術会議会員候補の任命拒否は、日本学術会議法に反し、かつ同法をめぐる国会における政府答弁を、国会の審議を経ることなく大きく変更するという、法治国家の根幹を揺るがしかねない行為であり、抗議の意を表明いたします。

 また専ら学問的観点に基づき推薦される会員候補を、内閣総理大臣が理由を明確にすることなく、任命拒否するという事態は、憲法に定められた学問の自由が政治的判断によって脅かされていると受け止めざるを得ないものです。現代社会の変化に対応する新しい知の形成を目指すジェンダー研究という学際領域に取り組む研究者団体として、憂慮せざるを得ません。6名の会員候補の任命拒否に抗議するとともに、6名の迅速な任命を内閣総理大臣に要請します。

   日本フェミニスト経済学会2020-21年度幹事会・代表幹事:三山雅子